なぜWordPressではなくconcrete5なのか その1
どうも、お久しぶりです。
お仕事に追われている間に、あれよあれよと時間が過ぎ、あっと言う間に前回の更新から4ヶ月近く経ってしまいました。
実は先日、僕が参加しているconcrete5というCMSの日本語コミュニティの主要メンバーで、コンクリート ファイブ ジャパン株式会社という新会社を設立しました。*1
僕も一応CTOという肩書きを頂きました。
そのせいか、最近ではEC-CUBEのお仕事よりもconcrete5のお仕事の方がずっと増えてきています。
今日は、なぜ今最も熱く、ノリにノっているWordPressではなくconcrete5という少しマイナーなCMSなのか?という事を書きたいと思います。
(書いてたら随分と長くなってしまったので、何回かに分ける事にしました。)
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concrete5でブログ?
EC-CUBEのカスタマイズを主な事業としてきたクロスキューブですが、ECサイト以外のWebサイトも数多く制作してきました。ただ、クロスキューブでは単純なHTMLのサイトを作った事は無く、私達に求められるのは何かしら機能的なWebサイトばかりで、WordPressやJoomla!を使ったりもしてきましたが、どうもしっくりきませんでした。
そんな時に出会ったのがconcrete5という非常に直感的な汎用CMSでした。
WordPressは非常に優秀な素晴らしいプロダクトです。
長年、多くの有志によって開発が続けられ、熟成した非常に考えられた素晴らしいプロダクトになっています。
ただ、僕がWordPressを使った時に思ったのは
「これはCMSじゃないな、ブログツールだ」
という感想です。
CMSとは「コンテンツ マネジメント システム」略です。解りやすく言うと「コンテンツ管理システム」です。
ここで言うコンテンツには様々な種類がありますが、WordPressはその歴史から「記事」というものをベースに構成されているので、記事以外のコンテンツの扱いは少々苦手です。
ただ、WordPressの素晴らしい点にプラグインの豊富さがあります。
こういったプラグインを活用し、ページやカスタムフィールドを活用する事によって汎用CMS的な使い方ができ、多種多様なWebサイトを構築する事ができます。
しかし、それはconcrete5でブログを作る様な物です。
もっと解りやすく言うとフライパンでケーキを焼く様な物です。
はたしてそれは最適解なのでしょうか?
これは何もWordPressに限った事ではありません。
EC-CUBEでもありますし、もっ身近なところでは何でもエクセルで作ってしまう「エクセル職人」という人々がいます。
多分、皆さんの会社にも1人2人はいると思うのですが、どんな物でもエクセルで作ってしまう人々です。
こういった場合、多くのケースで「一番慣れてるから」という理由でツールを決めてしまいます。
自分だけが使う物であればそれで問題ありません。きっと最も効率が良いと思います。
ただ、僕らの様なお客様の為にWebサイトを作る人間はそうはいきません。
僕らが求めないといけないのは、「クライアントに提供する価値の最大化」です。
「一番得意だから」「慣れているから」「いつも使っているから」「他所もそうだから」という理由で採用するツールを決めてしまうのは、ある意味思考停止と言えます。
クライアントにとって何が最適なのか?という思考をすっ飛ばして、「○○で作るためにはどうすれば良いか?」という考えに移ってしまっています。
- 「一番得意」
- 作業効率が良く学習コストがかからないので短期間で安価に提供できる
- 「他所もそうだから」
- ベンダーが数多く存在し、開発後のクライアントの選択肢が広い
など、何となく考えている理由にもちゃんとした理由はあります。
ただ、制作会社はもっと考える必要があると思っています。
- リリース後の管理運用は?
- ユーザの使いやすさは?
- 後々機能を追加したくなったら?
等々です。
だから僕らはconcrete5でブログは作りません。
ブログを作る時はWordPressを使い、国内向けのECサイトを作る時はEC-CUBEを使います。*2
次回は「concrete5は素人向けのCMS」です。